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コテツフロアブルはどうやって使う?─イチゴやトマトに付くハダニやアザミウマを防除するコテツフロアブルの使い方を徹底解説!

はじめに


ハウス栽培のイチゴやトマトでは、ナミハダニ・カンザワハダニなどのハダニ類と、ミカンキイロアザミウマに代表されるアザミウマ類が大きな被害をもたらしています。薬剤抵抗性の発達が問題となるなか、ピロール系新規有効成分クロルフェナピル(IRAC 13)を10%含むコテツフロアブルは卵から成虫まですべてのステージに強力に作用し、発生初期の散布であれば95%以上のハダニ密度抑制を実現します。さらに、ミツバチ・マルハナバチは散布翌日に導入可能で、IPMローテーションの核となる薬剤として全国の施設園芸農家に採用が拡大中です。


こんな方におすすめ

  • イチゴ・トマトのハダニ/アザミウマに悩んでいる

  • コテツフロアブルの希釈倍率使用回数など登録内容を確認したい

  • 効果的な散布手順ローテーション防除事例を知りたい



1. 商品概要



分類

殺虫・殺ダニ剤(選択性農薬)

主な対象害虫

ハダニ類(ナミハダニ・カンザワハダニ)、アザミウマ類(ミカンキイロアザミウマ・ミナミキイロアザミウマ)

使用場面

ハウス施設での発生初期〜増殖期(例:3〜7月、9〜10月)

提供形態

100 mL/250 mL/500 mL ボトル(フロアブル)


2. 特長・メリット


2‑1. 卵〜成虫まで一掃する“全ステージ効果”

  • 卵の補正死卵率90%超を示し、孵化源を絶つことができるため再発が遅い。


2‑2. 新規作用機作で抵抗性個体にも効く

  • IRAC分類13番のピロール系。既存アブメクチン系・フェニルピラゾール系に感受性低下した個体群にも高い致死率を示す。


2‑3. IPM適合性が高くミツバチ導入OK

  • 散布翌日からハウスにマルハナバチを再導入可能。天敵カブリダニとのローテーションで化学農薬の使用回数削減に貢献。


ポイントBOX主要薬剤との比較

薬剤

IRAC分類

卵への効果

ミツバチ影響

抵抗性事例

コテツF

13

翌日導入可

少ない

マイトコーネF

20D

影響なし

やや報告

カネマイトF

20B

翌日導入可

多い



3. 導入事例・実証データ


地域・規模

作物・栽培方式

希釈倍率・散布量

効果

静岡県・30a

イチゴ・高設

2000倍 100 L/10a(発生初期)

5日後ハダニ密度95%減、果房や着色に影響なし

茨城県・20a

イチゴ・土耕

2000倍 120 L/10a(増殖期)

7日後ハダニ葉当たり20→3匹、農薬総散布回数50%削減

熊本県・50a

トマト・養液

2000倍 150 L/10a(増殖期)

7日後アザミウマ捕虫数86%減、果実被害斑ゼロ



4. 使い方・適切な散布/設置手順


  1. 準備物:コテツフロアブル・計量カップ・水・動力噴霧器(ノズル霧滴径100µm前後推奨)・防護具。

  2. 希釈倍率:ハダニ・アザミウマ=2000倍(イチゴ2回以内、トマト3回以内)。ヒラズハナアザミウマなど極小害虫には4000倍も選択可。

  3. タイミング:発生初期~増殖期(幼苗は薬害リスクがあるため避ける)。イチゴは収穫前日、トマトは収穫前日まで使用可。

  4. 手順ステップ

    ①タンク半量の水に薬量を溶かしよく攪拌。

    ②規定水量まで希釈し再攪拌。

    ③葉裏を狙い縦横クロス散布。浸透移行性がないため満遍なく散布する。

  5. 注意点:アルカリ系薬剤との混用不可/30 ℃以上でのハウス密閉は薬害リスク/防除間隔14日以上で抵抗性回避。

Tip

散布後、24 時間程度ハウスを密閉し湿度を70%以上に保つと薬液乾燥が遅れ、効果が安定します。



5. 関連資材との相乗効果


資材

目的

使用タイミング

防虫ネット0.4 mm

侵入阻止(アザミウマ)

ハウス外張り

スワルスキーカブリダニ製剤

害虫発生前の迎え撃ち・密度抑制

定植直後~通期

天敵のごちそう

初期の天敵定着ブースト

天敵放飼直前〜2週間


6. FAQ


  • Q1:散布翌日にミツバチを入れても大丈夫?

    • A:はい。メーカー指針では翌日導入可能です。ただし散布当日は巣箱をハウス外へ退避してください。


  • Q2:フロアブルと顆粒水和剤の違いは?

    • A:有効成分は同じクロルフェナピルですが、フロアブルは沈殿しにくく少量タンクでも薬液濃度が安定します。



7. まとめ


コテツフロアブルは卵まで効く殺ダニ力IPM適合性(天敵や送粉昆虫に影響が少ない)を兼ね備えた薬剤です。防虫ネットでの物理的防除、天敵を用いた生物的防除と組み合わせ、害虫の多発生を予防しましょう。



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