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スワルスキーはどうやって使う? ─ナス、イチゴ、キュウリなどに付くアザミウマを防除するスワルスキーの使い方を徹底解説!

更新日:5月23日


施設栽培で厄介なアザミウマやコナジラミは、薬剤抵抗性の発達で防除コストが年々増加しています。「薬を減らしながらしっかり抑えたい」──そんな悩みを解決するのが天敵農薬〈スワルスキーカブリダニ〉です。本記事では、キュウリ・ナス・イチゴを中心に全国4,000戸以上※で採用が進むスワルスキーの特徴、導入タイミング、放飼量の目安を最新データと現場事例を交えて解説します。IPM初心者でも失敗しないポイントを押さえて、農薬散布回数50%削減を実現しましょう。(※メーカー公表値)






1. 商品概要



分類

天敵農薬

主な対象害虫

アザミウマ類(ミナミキイロ、チャノキイロなど)、コナジラミ類、ハダニ類、ホコリダニ類

使用場面

定植直後の予防〜収穫期の発生初期

提供形態

ボトル製剤、吊り下げパック製剤


2. 特長・メリット


2‑1. 3種の害虫を同時防除

  • スワルスキーカブリダニは捕食対象が広く、アザミウマ・コナジラミ・ハダニの3グループを1種でカバーできます。


2‑2. 花粉を餌に、長く定着

  • 作物花粉やふすまを食べながら繁殖し、害虫が少ない時期でも1匹あたり2卵/日を産卵。


2‑3. 高温期に強く、薬剤抵抗性リスクはゼロ

  • 活動温度は15–35 °C、最適28 °C。薬剤感受性低下の心配がなく有機JAS圃場でも使用可。


ポイントBOXククメリスカブリダニとの比較

項目

スワルスキーカブリダニ

ククメリスカブリダニ

捕食対象

アザミウマ◎ コナジラミ○

アザミウマ○ コナジラミ△

最適温度

20–32 °C

18–28 °C

花粉餌




3. 導入事例・実証データ


  • ケースA:施設キュウリ 1,200 m²(佐賀県)

    • 放飼量:ボトル製剤25 ml/10 m²(約2,500頭)×2回(定植7日後/摘心後)

    • 結果:アザミウマ密度80%減、薬剤散布回数6→2回、収量5%増。


  • ケースB:夏秋どりイチゴ 3,000 m²(長野県)

    • 放飼量:パック製剤(250頭入)1袋/2 m²、計1,500袋を吊下げ

    • 結果:被害果率2.1%→0.4%、作業時間15%短縮。



4. 使い方・適切な散布/設置手順


  1. 準備物スワルスキー

  2. 設置個体数

    ボトル:予防 25–50頭/m²、発生初期 75–100頭/m²。

  3. タイミング夜温15 °C以上を確保出来る定植直後。害虫発生が確認されたら追加放飼を検討。

  4. 手順ステップ

    使用直前にゆっくり10回転させて均一化→一振りずつ、なるべく全ての株の葉上に放飼。

  5. 注意点放飼前後3日間は影響の長い殺虫剤を避け、相対湿度60%以上を維持。


Tip

定着確認は放飼 7–10 日後に葉裏を10枚程度観察、成虫+卵が見えるかをチェック。見えない場合は花粉追加か追い放飼でリカバーできると良い。



5. 関連資材との相乗効果

資材

目的

使用タイミング

サンサンネット(0.8 mm)

外部飛来阻止

定植前〜収穫期

ホリバーロールイエロー

成虫発生モニタリング/捕殺

圃場常設

天敵のごちそう(天敵定着促進剤)

初期の天敵定着ブースト

放飼直前〜2週間



6. FAQ


  • Q1:低温期(夜温12 °C)でも使えますか?

    • A:活動が鈍く定着しにくいため推奨しません。夜温15 °C以上が目安です。


  • Q2:殺虫剤と併用できますか?

    • A:ウララDFやカネマイトなど影響の少ない剤を選び、散布は放飼の3日以上前後に行います。


  • Q3:定着をどう確認しますか?

    • A:葉裏全体や葉裏葉脈部分を虫眼鏡で観察し、卵と成虫が複数確認できればOKです。



7. まとめ


スワルスキーカブリダニは、「複数害虫への同時効果 × 花粉餌での長期定着 × 有機JAS対応」で、アザミウマ・コナジラミ・ハダニ等の管理を効率化できる天敵製剤です。導入のポイントは、①定植直後の予防放飼、②花粉やバンカー植物による定着強化、③選択性農薬との併用によるIPM体系化。薬剤散布の回数・コスト・作業負担を減らしつつ、安定した防除効果を発揮します。まずは小区画で試して、ハウス内での効果を実感してみてください。


☑︎ 多害虫をまとめて管理したい方に

☑︎ IPMを無理なく始めたい方に

☑︎ 減農薬や有機栽培でも成果を出したい方に



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