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ディアナSCはどうやって使う? ─ ヨトウムシやオオタバコガ、アザミウマを防除するディアナSCの使い方を徹底解説!

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施設・露地を問わずヨトウムシ/ハスモンヨトウ/オオタバコガなどのチョウ目害虫アザミウマ類・ハモグリバエ類・コナジラミ類に困った経験はありませんか?

これらの害虫は被害拡大が速く、対応が遅れがちです。

ディアナSC(有効成分:スピネトラム、IRACグループ5・スピノシン系)は摂食阻害を迅速に起こし、害虫による被害・増殖を抑制します。また、収穫前日まで使える作物が多いのが強みです。


発生初期に2,500〜5,000倍で確実にかけ切ることで、被害の進展を抑えつつ安定した収量を得る運用が可能です。本記事では最新ラベル情報を基に、適用作物と希釈倍率/使用液量/回数、散布のコツ、ローテーション散布例まで解説します。この記事を読んだ上で導入を検討してみてはいかがでしょうか?


こんな方におすすめ

  • レタス・キャベツ・トマト・ねぎ・いちご・ナス等でヨトウムシ・オオタバコガ・アザミウマに悩んでいる

  • ディアナSCの導入効果使い方を把握したい

  • ローテーション(IRAC)や収穫前日使用の注意点を整理したい

1. 商品概要

分類

選択性殺虫剤

主な対象害虫

ヨトウムシハスモンヨトウオオタバコガ・コナガ・アオムシ等のチョウ目、アザミウマ類、ハモグリバエ類、コナジラミ類 など

使用場面

発生初期~増殖前の早め散布/収穫期も可(作物により収穫前日まで

提供形態

ボトル

2. ディアナSCの特長・メリット

2‑1. 幅広い殺虫スペクトラムで“同時発生”に強い

チョウ目+微小害虫(アザミウマ・ハモグリバエ・コナジラミ)を一本で幅広くカバー


2‑2. 速やかな摂食阻害で被害進展を抑制

散布後早い段階で食害停止→被害拡大を抑える


2‑3. 収穫直前まで使いやすい運用性

多くの野菜で収穫前日まで使用可。回数上限を守れば計画に組み込みやすい。


ポイントBOXディアナSCと他系統薬剤の比較

系統

ディアナSC(IRAC5)

ジアミド系(IRAC28)

マクロライド系(IRAC6)

主対象

チョウ目+微小害虫

主にチョウ目(幼虫)

主にチョウ目

速効性(食害停止)

速い

中~速

速い

収穫前使用

可の作物多い

作物により可

作物により可

抵抗性管理

28・6・11A(BT)等と輪番

5・6・11A等と輪番

5・28・11A等と輪番

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3. ディアナSCの導入例

  • レタス(施設):初期のアザミウマ+オオタバコガ混発を確認。ディアナSC2,500〜5,000倍200L/10a7〜10日間隔×2回を計画。黄色粘着板で発生推移を見ながらローテーション(次回はIRAC28/11Aなどへ)。


  • トマト(施設)トマトキバガ・オオタバコガ+アザミウマ。開花期はミツバチの影響回避に配慮し、授粉資材停止・巣箱退避の上で夕方散布を徹底。100〜300L/10aかけ切りを優先。


  • ねぎ(露地)ネギコガ・ネギハモグリバエ中心。作物特性上付着性が課題のため、ノズル角度と吐出量を見直し、株元〜葉鞘のかかりにくい部位まで届かせる設計に。必要時は機能性展着剤の適否を地域指導資料で確認。

実証データは作物・地域で異なるため、各県の防除基準/JA資料最新ラベルで必ず整合を取ってください。

4. ディアナSCの使い方・適切な散布

  1. 準備物:

    ディアナSC、水、噴霧器、ノズル(微小害虫は霧状〜細粒が届きやすい)、保護具。


  2. 希釈倍率・使用液量:

    2,500〜5,000倍(作物・害虫で異なる)。100〜300L/10aを基準に、作物の茂り・葉裏到達性で調整。


  3. タイミング:

    発生初期〜幼虫主体の時期。増殖期は7〜10日間隔上限回数内に2回を目安。


  4. 手順ステップ:

    所定の希釈倍率に調整。かけ残しを作らない動線で、葉裏・株元・新芽へ到達させる。


  5. 注意点:

    ローテーション同系統(IRAC5:スピノサド等)と連用しない

    ミツバチ等:巣箱にかからないように、周辺養蜂への周知

    混用・展着剤:地域の混用表・県資料を確認。作物・薬剤により効果が向上する場合/低下する場合がある。


Tip

微小害虫は葉裏など薬剤がかかりくい場所にも潜むため、角度変更・吐出量増などでかけ残しを作らない。


作物別適用表(作物・害虫抜粋)

作物名

適用害虫名

希釈倍数(散布)・使用液量

使用時期

本剤使用回数(内訳)

成分総使用回数

キャベツ

アザミウマ類・コナガ・アオムシ・ハイマダラノメイガ・ヨトウムシハスモンヨトウ・ウワバ類・オオタバコガ・ハモグリバエ類

2,500–5,000倍 100–300L/10a

収穫前日まで

3回以内(育苗期1回・定植後2回)

スピネトラム 2–3回目安

トマト・ミニトマト

アザミウマ類・ハモグリバエ類・コナジラミ類・ハスモンヨトウ・トマトキバガ・オオタバコガ

2,500–5,000倍100–300L/10a

収穫前日まで

2回以内

2回以内

レタス/非結球レタス

アザミウマ類・ハモグリバエ類・オオタバコガハスモンヨトウ

2,500–5,000倍100–300L/10a

収穫前日まで

2回以内

2回以内

ねぎ

アザミウマ類・ネギハモグリバエ・ネギコガ・シロイチモジヨトウ

2,500–5,000倍100–300L/10a

収穫前日まで

2回以内

2回以内

いちご

アザミウマ類ハスモンヨトウコナジラミ類・クロバネキノコ・バエ類

2,500–5,000倍

2,500倍

100–300L/10a

収穫前日まで

2回以内

2回以内

なす

コナジラミ類アザミウマ類・ハモグリバエ類・ハスモンヨトウオオタバコガ

2,500–5,000倍

2,500倍

100–300L/10a

収穫前日まで

2回以内

2回以内

Tip

実際の適用一覧・回数は作物で細かく異なるため、最新ラベルと地域の防除基準で必ず確認。


5. 関連資材との相乗効果

資材名

目的

使用タイミング

アファーム乳剤

ローテーション散布 (チョウ目、アザミウマ類など幅広い対象)

ディアナSCの前後

プレバソンフロアブル5

主にチョウ目、ハモグリバエ類を対象としたローテーション散布

ディアナSCの前後

ダントツ水溶剤

主にアザミウマ類、コナジラミ類を対象としたローテーション散布

ディアナSCの前後



6. FAQ

Q1:ディアナSCはハダニにも効きますか?

A:対象はハダニではなく、チョウ目・アザミウマ・ハモグリバエ・コナジラミ等です。ハダニ対策には殺ダニ剤を使用してください。

Q2:スピノサド(同IRAC5)との違いは?

A:いずれもIRAC5のスピノシン系。作物・害虫で登録や使用回数が異なるため、ラベルでの使い分け連用回避が基本です。

Q3:展着剤は加用したほうが良い?

A:作物・害虫・剤によって効果が上がる事例/下がる事例が報告されています。県資料や混用表に従い、必要時は小面積で事前確認してください。

Q4:ミツバチ・マルハナバチへの配慮は?

A巣箱・周辺への飛散回避、放飼中の施設では使用回避周辺養蜂への周知など、ラベルの安全使用を厳守してください。

7. まとめ


ディアナSCは、チョウ目と微小害虫の同時多発に対応でき、収穫前日まで使いやすい運用性が魅力です。発生初期の徹底散布IRACに基づくローテーションミツバチ配慮を押さえれば、現場でのリスクを抑えられます。チョウ目や微小害虫にお困りの方は、是非一度使用を検討してみてはいかがでしょうか。



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