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アファーム乳剤はどうやって使う?─イチゴ、トマト、ナス、キュウリのアザミウマ、コナジラミ、オオタバコガなど幅広く防除するアファーム乳剤の使い方を徹底解説!

更新日:8月22日

オオタバコガによる被害(トマト)
オオタバコガによる被害(トマト)

ハウス内で突然増えるアザミウマコナジラミ、花や果実に潜り込むオオタバコガハスモンヨトウ――。防除に失敗すると品質低下と収量ロスは避けられません。


そんな悩みを“一発で止める”切り札が アファーム乳剤(有効成分:エマメクチン安息香酸塩 1.0 %)。素早い効能で害虫の摂食を数時間でストップし、24 時間以内に高い致死率を示します。

登録作物は60種以上・対象害虫は30種超。収穫前日まで使用できる柔軟性もあり、施設園芸農家の“常備薬”として長年信頼されています。


1. 商品概要


分類

選択性殺虫剤

有効成分

エマメクチン安息香酸塩 1.0 %(IRACコード:6(神経・筋肉作用))

主な対象害虫

アザミウマ類、コナジラミ類、オオタバコガ、ハスモンヨトウ

使用時期

発生初期〜収穫前日

提供形態

100 mL/250 mL/500 mL ボトル


2. 特長・メリット


2‑1.速効性と浸達性で害虫を一掃

散布後、数時間で摂食停止、24 時間以内に90 %超の致死率。


2‑2.幅広い殺虫スペクトラム

60作物・30害虫に登録。吸汁性害虫とチョウ目幼虫を同時に防除。


2‑3.収穫前日まで使えて残留リスクが低い

分解が速く、“収穫前日使用OK”。出荷調整期の追い込み散布に◎。


ポイントBOX:他剤との比較

薬剤

アファーム乳剤

アグリメック乳剤

カウンター乳剤

即効性(摂食停止までの時間)

2〜3 h

4〜6 h

1〜2日

適用作物数(登録品目)

約60種

約45種

約25種

収穫前使用制限〈トマト〉

前日

7日前

1番花開花前まで(収穫期使用不可)


3. 導入事例・実証データ


地域・規模

作物・栽培方式

散布量・時期

主な結果

熊本県・20a

トマト・ハウス

2000倍、250L/10a、1齢幼虫発生時

被害果率 5%→0.5%、商品果率95%

高知県・25a

ナス・促成栽培

2000倍、300L/10a、初発生時

被害果率 8%→1%、追肥回数1回削減

千葉県・10a

トマト・施設栽培

2000倍、250L/10a、高温期の予防散布

被害株率 12%→1%、収量10%増加



4. 使い方・適切な散布/設置手順


  1. 準備物:アファーム乳剤、水、動力噴霧器、展着剤、保護具。

  2. 希釈倍率2,000倍。

  3. タイミング:害虫発生初期。

  4. 手順ステップ

    ①タンク半量の水に薬量を溶かしよく攪拌。

    ②規定水量まで希釈し再攪拌。

    葉裏まで届くよう下向きノズルで丁寧に散布。

  5. 注意点気温35 ℃以上は薬害リスクあり。ミツバチ放飼前後3日間は散布を避ける。

Tip

湿度50–60 %で散布すると液が葉裏にとどまり、防除効果が向上。



5. 関連資材との相乗効果


資材

目的

使用タイミング

マッチ乳剤

チョウ目害虫に対するローテーション散布(IRAC:15(脱皮阻害))

アファーム散布7日後or散布3週間前

プレオフロアブル

チョウ目害虫に対するローテーション散布(IRAC:UN)

アファーム散布7日後or散布2週間前

アクタラ顆粒水溶剤

微小害虫に対するローテーション散布、予防的な散布(IRAC:4A(神経作用)

アファーム散布7日後or散布3週間前


6. FAQ


Q1:アファーム乳剤はハダニにも効きますか?

A:主作用はチョウ目・吸汁性害虫ですが、イチゴでのハダニ抑制効果が報告されています。多発時は他剤とのローテーションを推奨します。

Q2:収穫直前に散布しても残留農薬基準は大丈夫?

A:イチゴ・トマト・キュウリ・ナスは「収穫前日まで使用可」との登録があります。規定倍率と散布間隔を守れば基準値は守ることができます。

Q3:天敵製剤との併用はできますか?

A:天敵カブリダニ類への急性影響は低〜中程度。放飼7日前までに散布を済ませるのが安全です。

7. まとめ


アファーム乳剤は「速効×幅広防除×収穫前日OK」がそろった頼れる薬剤です。アザミウマ・コナジラミ・チョウ目害虫をまとめて抑え、品質低下・収穫ロスを軽減します。


ただし、本剤の連続した散布は害虫の抵抗性発達の原因となります。作用機序の異なる他剤とのローテーション散布を基本とし、持続可能な防除を目指しましょう

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