ホリバーブルーの使い方は? ─ イチゴやナスに付くアザミウマを強力に引き寄せる粘着トラップ「ホリバーブルー」を徹底解説!
- daikihirayama3z
- 5月9日
- 読了時間: 3分
更新日:5月12日
アザミウマが花や果実を傷付け、収量や品質を落としていませんか? ホリバーブルーはブルー波長でアザミウマだけを強力誘引し、45 日以上粘着力が続く専用トラップ。設置するだけで被害を最大65 %抑制した事例もあり、IPMの初手として注目されています。

1. 商品概要
分類 | 物理資材(粘着トラップ) |
---|---|
主な対象害虫 | アザミウマ類〈ヒラズハナアザミウマ、ミカンキイロアザミウマなど〉 |
使用場面 | 育苗期〜収穫期のモニタリングおよび大量捕殺 |
提供形態 | シート型:25 cm×10 cm(粘着両面)×10枚/袋 |
2. 特長・メリット
2‑1. ブルー専用色で誘引力30 %アップ
アザミウマが最も反応する波長(≈460 nm)を再現。
黄色粘着板比 +30 %捕虫。
ハチ・天敵カブリダニをほとんど捕獲しないため天敵と両立。
2‑2. 耐水・耐UV粘着剤で45 日間効果持続
高湿度温室での粘着力低下を抑制。
降雨や散水がかかる場所でも剥がれにくい。
2‑3. 作業効率を考えた厚み&穴あき設計
厚手フィルムで巻き癖が取れやすく一人設置が可能。
付属ワイヤーを通す穴が既に開いており、タイベック手袋でも簡単取り付け。
ポイントBOX|黄色トラップとの比較
性能 | ホリバーブルー | 市販黄色粘着板 |
---|---|---|
主な対象 | アザミウマ | アザミウマ+コナジラミ等 |
誘引選択性 | 高(天敵捕殺少) | 中 |
捕獲率(社内比) | 1.3 倍 | 基準 |
交換頻度 | 4〜6 週 | 3〜4 週 |
3. 導入事例・実証データ
作物 & 地域 | 導入規模 | 導入目的 | 主な結果 |
ピーマン(宮崎県・促成) | 200〜500 枚/10a | 飛来成虫の大量捕殺 | ヒラズハナアザミウマ成虫密度を慣行比約60〜70 %に抑制。 |
イチゴ(三重県ほか) | 100〜400 枚/10a | ハウス内増殖の抑制+天敵サポート | 開花期まで被害果率が慣行区より低く推移。天敵(ククメリス等)の定着が安定 |
キュウリ(全国 IPM マニュアル事例) | 100〜400 枚/10a | 侵入・内部増殖抑制 | 成虫密度 < 1頭/花を維持し、殺虫剤散布を平均 2 回/作期削減 |
温室メロン(静岡県) | 比較試験 | 色誘引性能評価 | スリップスの誘殺数が他 5 色のシートを凌駕(約 2.3 倍) |
4. 使い方・適切な散布/設置手順
準備物:ホリバーブルー、園芸用ワイヤー、手袋、はさみ。
設置枚数:
モニタリング:1枚/200 m²。
大量捕殺:1枚/3〜5 m²(被害多発圃場)。
タイミング:定植後すぐ or 開花2 週間前までに。
高さ:作物頂部の10〜20 cm上。生育に応じこまめに上げる。
交換目安:4〜6 週間または粘着面が90 %汚れたら。
注意点:
葉面やホースに接触させない。
強粘着ゆえ廃棄時はフィルム同士を貼り合わせる。
Tip:
初期個体群を抑え、その後スワルスキー / スワマイトを放飼すると定着率が向上しやすい。
5. 関連資材との相乗効果
資材 | 目的 | 使用タイミング |
---|---|---|
スワルスキー / スワマイト | 残存個体の捕食 | トラップ設置後7日以内に放飼 |
サンサンネット クロスレッド | 侵入阻止 | 定植前に温室側窓へ |
リクトップ | 花内アザミウマの捕食 | 開花期に補完放飼 |
6. FAQ
Q1:黄色板ではダメなの?
A:黄色はコナジラミなども誘引し、天敵も捕殺しやすい。ブルーはアザミウマ選択性が高いためIPM向き。
Q2:交換を忘れると?
A:粘着力低下と埃で捕虫効率が大幅ダウン。捕殺目的なら6 週間以内を厳守。
Q3:粘着面が作物に付着した場合の対処は?
A:乾いた布でそっと剥がし、残留接着剤はエタノールで拭き取る。
7. まとめ
ホリバーブルーは、ブルー専用波長+長期粘着でアザミウマを効率的に捕獲できるIPM必須資材です。導入初期に個体群を一気に下げ、スワルスキー等の天敵と併用することで薬剤依存を減らせます。