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GFベンレート水和剤はどうやって使う? ─ イチゴ、トマト、キュウリ、ナス、ピーマンの灰色かび病、菌核病、うどんこ病を防除するGFベンレート水和剤を徹底解説!

  • 5月26日
  • 読了時間: 7分

施設のイチゴ・トマト・キュウリ・ナス・ピーマンを栽培していると、梅雨や秋雨、ハウスの多湿期に必ずといってよいほど悩まされるのが灰色かび病・菌核病、そして高温乾燥期のうどんこ病です。


果実や茎葉に一度広がると収量・品質に直結するうえ、防除が後手に回ると一気に蔓延します。GFベンレート水和剤は、有効成分ベノミルを50.0%含む浸透移行性のベンゾイミダゾール系(FRAC 1)殺菌剤で、灰色かび病・菌核病・うどんこ病・炭疽病・黒星病など幅広い糸状菌病害に予防+治療の両面から効果を示します。


野菜から果樹、花き、土壌灌注による萎凋病・つる枯病対策まで適用が非常に広いのが大きな特長です。


こんな方におすすめ

  • イチゴ・トマト・キュウリ・ナス・ピーマンの灰色かび病・菌核病・うどんこ病に毎年悩んでいる方

  • 1剤で野菜・果樹の広範囲の病害をカバーできる浸透移行性殺菌剤を探している方

  • GFベンレート水和剤の希釈倍数・使用回数・収穫前日数や、耐性菌が気になり使い方を見直したい方


1. 商品概要

分類

殺菌剤(浸透移行性・予防+治療)

登録番号

農林水産省登録 第23180号(GFベンレート水和剤)

有効成分

ベノミル 50.0%

作用機構コード

FRAC 1(B1/MBC:ベンゾイミダゾール系、β-チューブリン重合阻害)

製剤形態

水和剤(類白色水和性粉末、水でうすめて散布・灌注ほか)

主な対象病害

灰色かび病、菌核病、うどんこ病、炭疽病、黒星病、葉かび病、萎凋病・つる枯病など(適用は作物ごとに異なる)

主な使用場面

露地・施設栽培の野菜/果樹。茎葉散布のほか、種子消毒・苗根部浸漬・土壌灌注など多彩な使用方法

製造販売元

住友化学園芸株式会社/KINCHO園芸株式会社(「ベンレート」は住友化学(株)の登録商標)

2. 特長・メリット

2‑1. 浸透移行性のベンゾイミダゾール系(FRAC 1)で予防+治療の両面に働く

有効成分ベノミルは植物体内に取り込まれ、糸状菌のβ-チューブリン重合(細胞分裂)を阻害します。発病前の予防だけでなく、感染初期の治療的効果も期待できるのが大きな特長です。

2‑2. 1剤で野菜・果樹の広範囲の病害をカバーできる適用の広さ

灰色かび病・菌核病・うどんこ病・炭疽病・黒星病など、多くの主要糸状菌病害に登録があります。茎葉散布のほか、いちごの炭疽病・萎黄病に対する苗根部浸漬・灌注、ねぎ・たまねぎの萎凋病・乾腐病など土壌・種苗処理でも使えます。

2‑3. IPM・収穫前日数の柔軟性

果菜類の多くで収穫前日まで使用できる作物・病害があり、防除暦の終盤にも組み込みやすい剤です(作物・病害により異なるため必ずラベル確認)。

ポイント

GFベンレート水和剤は耐性菌(ベンゾイミダゾール耐性)の発生リスクが高い剤です。灰色かび病・菌核病などでは全国的に耐性菌が問題になっています。同系統(トップジンM等)の連用は避け、FRACコードの異なる薬剤とのローテーションを必ず組んでください。


3. 導入例

作物 / 作型

導入目的

投入量/時期

結果

施設トマト(抑制作型)

多湿期の灰色かび病・菌核病の予防〜初期防除

2000〜3000倍、100〜300mL/㎡、収穫前日まで(本剤5回以内)

果実・茎葉の発病抑制。発病前〜初発での散布が効果的

施設イチゴ(育苗期)

炭疽病・萎黄病の苗からの持ち込み防止

500倍 苗根部浸漬/育苗期灌注(50〜100mL/株)

本圃定植後の発病株率の低減

施設キュウリ

灰色かび病・菌核病・つる枯病の防除

2000〜3000倍、100〜300mL/㎡、収穫前日まで(本剤3回以内)

果実・茎の発病抑制

4. 使い方・適切な散布/設置手順

  1. 準備物:

    背負い/動力噴霧器、計量カップ・はかり、保護具(手袋・マスク・長袖)、必要に応じて展着剤。粉立ちを抑えるため少量の水で先に溶く。


  2. 希釈倍率 or 設置個体数:

    果菜類の茎葉散布は2000〜3000倍が代表値。作物・病害・使用方法(散布/灌注/浸漬)で倍率が大きく変わるため、必ずラベルの適用表を優先してください。


  3. タイミング:

    糸状菌病害は発病前〜初発が最重要。灰色かび病・菌核病は花弁・老化葉・傷口から侵入するため、多湿予報の前や摘葉・整枝後の予防散布が効果的です。


  4. 手順ステップ:

    所定量を計量 → 少量の水で溶く → 規定量まで希釈し撹拌 → ムラなく散布(葉裏・株元・果房も)→ 残液は使い切り、機材を洗浄。


  5. 注意点:

    作物ごとの本剤使用回数・ベノミルを含む総使用回数・収穫前日数を厳守。耐性菌発生を避けるため連用は避け、異なる作用機構の剤と輪番に。高温時・薬害感受性品種では事前確認を。使用前に必ずラベル・FAMIC・メーカー公式を確認してください。


作物別適用表(FAMIC農薬登録情報提供システム/登録第23180号 調査結果ベース)

作物名

適用病害名

希釈倍数

使用液量

使用時期

本剤の使用回数

ベノミルを含む総使用回数

トマト

灰色かび病/葉かび病

2000〜3000倍

100〜300mL/㎡

収穫前日まで

5回以内

6回以内

トマト

菌核病

2000倍

100〜300mL/㎡

収穫前日まで

5回以内

6回以内

ミニトマト

灰色かび病/葉かび病

2000〜3000倍

100〜300mL/㎡

収穫前日まで

3回以内

6回以内

きゅうり

灰色かび病/菌核病/炭疽病/黒星病/つる枯病

2000〜3000倍

100〜300mL/㎡

収穫前日まで

3回以内

4回以内

なす

灰色かび病/黒枯病

2000〜3000倍

100〜300mL/㎡

収穫前日まで

3回以内

4回以内

なす

半身萎凋病

500〜1000倍

200〜600mL/株

定植後〜収穫14日前まで

3回以内

4回以内

ピーマン

うどんこ病/斑点病/炭疽病

2000〜3000倍

100〜300mL/㎡

収穫前日まで

3回以内

4回以内

いちご

炭疽病/萎黄病(苗根部浸漬・育苗期灌注)

500倍

50〜100mL/株 等

仮植前〜本圃定植後(収穫30日前まで)

1〜3回以内

9回以内

りんご

うどんこ病/黒星病/褐斑病ほか

2000〜3000倍

200〜700mL/㎡

収穫前日まで

4回以内

4回以内

ぶどう

灰色かび病/うどんこ病/晩腐病/褐斑病

2000〜3000倍

200〜700mL/㎡

収穫45日前まで

3回以内

4回以内

もも

うどんこ病/灰星病/黒星病

2000〜3000倍

200〜700mL/㎡

収穫前日まで

3回以内

3回以内


Tip

灰色かび病・菌核病はハウス内の多湿・結露が最大の発生要因です。薬剤散布と同時に換気・除湿・摘葉による株元の通風確保を組み合わせると効果が安定します。


5. 関連資材との相乗効果

商品名

GFベンレート水和剤との使い分け・組み合わせ目的

スイッチ顆粒水和剤

灰色かび病・菌核病対策に使いやすい薬剤です。GFベンレート水和剤とは効き方が違うため、耐性菌対策のローテーションに使えます。

ロブラール水和剤

灰色かび病・菌核病の予防散布に使いやすい薬剤です。GFベンレート水和剤と系統を変えて使いたいときの候補になります。

アフェットフロアブル

うどんこ病・灰色かび病に使いやすい薬剤です。GFベンレート水和剤とは別系統なので、同じ薬剤の連用を避けたいときに使えます。

カリグリーン

うどんこ病・灰色かび病が出始めたときに使いやすい薬剤です。収穫が近い時期にも使いやすく、補助的な防除として組み合わせやすいです。

アミスター20フロアブル

うどんこ病など幅広い病気の予防に使いやすい薬剤です。GFベンレート水和剤とは効き方が違うため、予防散布のローテーションに使えます。


6. FAQ

Q1:GFベンレート水和剤はトマトの灰色かび病に何回まで使えますか?

Aトマトの灰色かび病・葉かび病では本剤の使用回数は5回以内、ベノミルを含む総使用回数は6回以内が目安です(ミニトマトは本剤3回以内)。作物・病害で異なるためラベル必読です。

Q2:ミツバチ・マルハナバチや天敵カブリダニとの併用は大丈夫ですか?

A本剤は殺菌剤で殺虫成分を含みませんが、施設での訪花昆虫・天敵利用時は放飼区での散布可否・タイミングをメーカー/天敵供給元の最新情報で必ず確認してください。一般に殺菌剤でも展着剤や散布ストレスの影響があるため、放飼前後の散布は事前確認が安全です。

Q3:他の薬剤や展着剤と混用できますか?

A銅剤・アルカリ性資材・石灰硫黄合剤などとの混用は避けるのが無難です。混用の可否はメーカーの混用事例・ラベルで確認し、初めての組み合わせは少量で試してから。

Q4:効かなくなった気がします。どうローテーションすればいいですか?

Aベンゾイミダゾール耐性菌の可能性があります。スイッチ顆粒水和剤(FRAC 12+9)、ロブラール水和剤(FRAC 2)、アフェットフロアブル(FRAC 7)など異なるFRACコードの剤に切り替え、以後も輪番を徹底してください。

Q5:効果が出にくいときに見直すべきポイントは?

A①散布が遅れ発病が進んでいないか、②葉裏・果房・株元まで薬液が届いているか、③ハウスの多湿・結露対策(換気・摘葉)ができているか、④耐性菌の可能性、を順に見直してください。灰色かび病・菌核病は環境制御との両輪が重要です。

7. まとめ


GFベンレート水和剤は、ベノミル50.0%を有効成分とする浸透移行性のベンゾイミダゾール系(FRAC 1)殺菌剤で、イチゴ・トマト・キュウリ・ナス・ピーマンをはじめ野菜・果樹の灰色かび病・菌核病・うどんこ病・炭疽病など幅広い病害に予防+治療で効く実績ある資材です。


一方で耐性菌リスクが高いため、異なるFRACコードの剤との輪番と環境制御を組み合わせることが、効果を長く保つ鍵です。


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