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ベニカXガード粒剤はどうやって使う? ─トマト・きゅうり・なす・キャベツ・いちごに付くアブラムシ・コナジラミ・うどんこ病を防除するベニカXガード粒剤を徹底解説!

  • 5月27日
  • 読了時間: 8分

家庭菜園や小規模な野菜づくりで「葉の裏にアブラムシがびっしり」「いつのまにかうどんこ病で葉が白い」と悩む方は多いはずです。


そんな方に手軽なのが、土にまくだけ・混ぜるだけの粒タイプ殺虫殺菌剤ベニカXガード 粒剤です。殺虫成分クロチアニジンが根から吸収されて株全体にいきわたり、さらにBT菌(バチルス チューリンゲンシス)が植物そのものの抵抗力を高めるという、ふたつの有効成分を組み合わせた家庭園芸では珍しい粒剤です。


散布の手間がかからず、アブラムシで約1ヵ月の予防効果が続くため、発生前からの「先回り防除」に向いています。


こんな方におすすめ

  • トマト・きゅうり・なす・キャベツ・いちごのアブラムシ、コナジラミ、うどんこ病に悩んでいる方

  • ベニカXガード 粒剤の導入を検討しているが、効果や使い方を事前に確認したい方

  • 散布の手間をかけずに、植え付け時から手軽に病害虫予防をしたい方

1. 商品概要


分類

殺虫殺菌剤(種類名:クロチアニジン・BT粒剤)/家庭園芸向け・生物農薬

登録番号

農林水産省登録 第24274号

有効成分

クロチアニジン 0.10%、BT(バチルス チューリンゲンシス)生菌 10.0%

作用機構コード

クロチアニジン:IRAC 4A(ネオニコチノイド系)/BT:IRAC 11A(微生物農薬・チョウ目幼虫の中腸破壊)

製剤形態

粒剤(株元散布・土壌混和・植穴処理)

主な対象害虫・病害

アブラムシ類、コナジラミ類、アオムシ、アザミウマ類、うどんこ病、灰色かび病 など

主な使用場面

露地・家庭菜園・プランター。定植時の植穴処理や定植後の株元散布で予防的に組み込む

製造販売元

KINCHO園芸株式会社(2025年7月1日に住友化学園芸株式会社から社名変更)

2. 特長・メリット

2‑1. クロチアニジン(IRAC 4A)が根から吸収され、株全体を守る

ネオニコチノイド系のクロチアニジンは浸透移行性が高く、土にまくと根から吸収されて葉のすみずみまで行きわたります。だから葉裏に隠れたアブラムシやコナジラミにも効くのが強みです。アブラムシでは約1ヵ月効果が持続するため、発生前の予防に向いています。

2‑2. BT菌(IRAC 11A)の力で植物の抵抗力を引き出す

もうひとつの有効成分BT菌は、自然界に存在する微生物。チョウ目幼虫(アオムシなど)に選択的に作用するとともに、メーカーは「植物が自らを強くする」働きを訴求しています。化学殺虫剤とは作用の仕組みが全く異なるため、組み合わせる意味があります。

2‑3. 土にまくだけ、散布器具が不要で手軽

粒剤なので噴霧器や希釈の手間が不要。植穴処理や株元散布で済むため、ドリフト(飛散)も少なく、家庭菜園でも扱いやすいのがメリットです。

ポイント

クロチアニジンはIRAC 4Aの単一系統です。同じアブラムシに同じ4A剤ばかり連用すると抵抗性が発達しやすいため、作用機構コードの異なる薬剤(後述のフロニカミド=IRAC 29、ピリフルキナゾン=IRAC 9Bなど)とローテーションするのが基本です。


3. 導入例

作物名/作型

投入目的

投入量・時期

期待される効果

トマト・ミニトマト(家庭菜園)

定植時のコナジラミ類の初期密度抑制

10g/株を植穴処理(土壌混和)、定植時1回

定植直後〜生育初期のコナジラミ侵入・増殖を抑える

きゅうり・なす(露地)

アブラムシ類・うどんこ病の予防

5〜10g/株を株元散布、定植後〜収穫前日まで(3回以内)

アブラムシ約1ヵ月の持続効果、うどんこ病は発病前予防

いちご(定植時)

アブラムシ類・うどんこ病の初期予防

5g/株を植穴処理(土壌混和)、定植時1回のみ

育苗〜活着期の害虫・病害の立ち上がりを抑える

4. 使い方・適切な散布/設置手順

  1. 準備物:

    計量スプーン(g数を測る)、手袋、保護メガネ、農薬用マスク。粒剤なので噴霧器・展着剤は不要です。


  2. 希釈倍率 or 設置個体数:

    作物により5g/株、10g/株、15g/㎡などと決まっています(適用表参照)。ラベル記載量を超えないこと。


  3. タイミング:

    害虫は発生前〜発生初期病害(うどんこ病・灰色かび病)は必ず発病前に使うのが鉄則。発病後では十分な効果が得られません。


  4. 手順ステップ:

    ①定植時は植穴に規定量をまいて土と軽く混ぜる(植穴処理土壌混和)→②定植後は株元の土の上に規定量を均一にまく(株元散布)→③その後は通常どおり灌水。粒から成分が溶け出し根が吸収します。


  5. 注意点:

    作物ごとに本剤の使用回数(例:トマト株元散布3回以内、コナジラミ植穴処理1回など)とクロチアニジンを含む農薬の総使用回数が別々に決められています。ミツバチ及び蚕に影響があるので、放飼中の施設や周辺の桑園・養蜂に十分注意してください。

Tip

粒剤は土が乾いていると溶け出しにくいので、施用後の適度な灌水が効果を安定させます。うどんこ病・灰色かび病は「予防剤」として、発病が見られる前の早めの施用が肝心です。


作物別適用表(FAMIC農薬登録情報提供システム調査結果ベース)

作物名

適用病害虫名

使用量

使用時期

使用方法

本剤の使用回数

トマト

アブラムシ類

5g/株

定植後、収穫前日まで

株元散布

3回以内

トマト・ミニトマト

コナジラミ類

10g/株

定植時

植穴処理土壌混和

1回

きゅうり

アブラムシ類

5〜10g/株

定植後、収穫前日まで

株元散布

3回以内

きゅうり

うどんこ病

10g/株

定植後、収穫前日まで

株元散布

3回以内

なす

うどんこ病

10g/株

定植後、収穫前日まで

株元散布

3回以内

なす

アブラムシ類

5〜10g/株

定植後、収穫前日まで

株元散布

3回以内

ピーマン

アブラムシ類

10g/株

定植後、収穫前日まで

株元散布

2回以内

キャベツ

アオムシ

10g/株

定植時

植穴処理土壌混和

1回

キャベツ

アブラムシ類

5g/株

定植時

植穴処理土壌混和

1回

はくさい

ハイマダラノメイガ

5g/株

定植時

植穴処理土壌混和

1回

いちご

うどんこ病/アブラムシ類

5g/株

定植時

植穴処理土壌混和

1回

ねぎ

ネギアザミウマ

15g/㎡

収穫3日前まで

株元散布

4回以内

ばら

うどんこ病/黒星病

10g/株(100g/㎡まで)

発病前

生育期株元散布

4回以内



5. 関連資材との相乗効果

商品名

ベニカXガード粒剤との使い分け・組み合わせ目的

ウララDF

アブラムシ・コナジラミ対策に使いやすい薬剤です。ベニカXガード粒剤とは系統が違うため、同じ系統の連用を避けたいときのローテーションに使えます。

コルト顆粒水和剤

アブラムシ・コナジラミ・カメムシ対策に使いやすい薬剤です。ベニカXガード粒剤だけに頼らず、別系統で防除したいときの候補になります。

カリグリーン

うどんこ病対策に使いやすい殺菌剤です。病気が出始めたときに、ベニカXガード粒剤の病害対策を補う資材として使えます。

アビオン-E

薬液を葉に付きやすくする展着剤です。ベニカXガード粒剤は粒剤なので基本的に不要ですが、別の液剤を茎葉散布するときの混用候補になります。



6. FAQ

Q1:ベニカXガード 粒剤はトマトのアブラムシに何回まで使えますか?

Aトマトの株元散布は本剤3回以内です。ただし「クロチアニジンを含む農薬の総使用回数」は4回以内(育苗期の株元処理および定植時の土壌混和は合計1回以内、散布および定植後の株元散布は合計3回以内)と別枠で決められています。他のクロチアニジン剤(ダントツ等)と併用する場合は合算に注意してください。必ず最新ラベルで確認を。

Q2:ミツバチやマルハナバチを使っている施設で使えますか?

A本剤はミツバチ及び蚕に影響があります。受粉昆虫を放飼中の施設での使用は避け、近隣に養蜂・桑園がある場合は飛散にも注意してください。トマト等でマルハナバチを導入している場合は、放飼前の植穴処理など、訪花昆虫と接触しにくいタイミング・方法を選ぶのが安全です。

Q3:他の薬剤や肥料と混ぜて使えますか?

A本剤は粒剤で土に施用するため、基本的に他剤と混ぜて散布する資材ではありません。液剤散布と組み合わせる場合は、それぞれの薬剤を単独でラベル通りに使うのが安全です。

Q4:アブラムシに効きにくくなってきた気がします。どうローテーションすればいいですか?

A本剤の殺虫成分はIRAC 4A。連用で効きが鈍ったと感じたら、IRAC 29のウララDFIRAC 9Bのコルト顆粒水和剤など、作用機構コードの異なる剤に切り替えてください。同じ4A(ネオニコチノイド)同士の切り替えでは抵抗性対策になりません。

Q5:効果が出にくいときに見直すべきポイントは?

A①病害は発病後に使っていないか(うどんこ病・灰色かび病は発病前が原則)、②施用後に灌水しておらず粒から成分が溶け出していない、③規定量より少ない、④すでに多発していて粒剤の予防効果では間に合わない——などを確認しましょう。多発時は速効性のある茎葉散布剤との併用を検討します。

7. まとめ

ベニカXガード 粒剤は、クロチアニジン(IRAC 4A)×BT菌(IRAC 11A)のふたつの成分を持つ、土にまくだけの手軽な殺虫殺菌粒剤です。

アブラムシで約1ヵ月の予防効果が続き、トマト・きゅうり・なす・キャベツ・いちごなど幅広い野菜で、定植時から先回り防除ができます。病害は発病前、害虫は発生前〜初期に使うこと、ミツバチ・蚕への影響使用回数を守ることがポイントです。



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