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デルフィンはどうやって使う? ─イチゴ、ナス、ピーマン、トマト、キュウリに付くオオタバコガやヨトウムシを防除するデルフィン顆粒水和剤の使い方を徹底解説!

更新日:7月2日


ハスモンヨトウ(ヨトウムシ)の卵塊
ハスモンヨトウ(ヨトウムシ)の卵塊

イチゴやナス、トマト、キュウリなどの施設野菜で悩まされる害虫「オオタバコガ」や「ヨトウムシ」。食害による商品価値の低下や収量の減少に頭を抱えている農家さんも多いのではないでしょうか。

本記事では、BT剤(Bacillus thuringiensis製剤)である「デルフィン顆粒水和剤」の基本的な使い方や導入事例を徹底解説します。抵抗性の心配が少なく、有機JASでも使用可能なデルフィンは、安全性と効果のバランスに優れた資材です。導入を検討している方の参考になるよう、実際の使用タイミングや注意点も具体的に紹介していきます。


こんな方におすすめ


  • イチゴやトマトのオオタバコガ被害に悩んでいる

  • デルフィンの導入を検討しているが効果を事前に確認したい

  • デルフィンの使い方や導入事例を知りたい


1. 商品概要



項目

内容

分類

選択性農薬(BT剤)

主な対象害虫

オオタバコガ、ヨトウムシ、ハマキムシ類など

使用場面

発生初期から継続的な予防(例:6月〜10月)

提供形態

袋(顆粒水和剤)


2. 特長・メリット


2‎-1. 有機JASで使用可能な安全性

  • 有機農業でも使用が認められており、収穫前日まで使用可能。


2‎-2. 抵抗性の発達リスクが低い

  • 微生物農薬のため、化学農薬と比べて抵抗性の蓄積が起こりにくい。


2‎-3. 食入前の若齢幼虫に高い効果

  • 食入前に葉や果実表面で摂取させることで、高い効果を発揮。


ポイントBOXプレバソンフロアブルとの比較

商品名

使用回数制限

有機JAS

抵抗性リスク

デルフィン

制限なし

プレバソン

1~3回/年程度

×




3. 導入事例・実証データ


作物名

地域/面積

投入量・時期

結果

イチゴ

千葉県/25a

週1回散布×3週間

オオタバコガの被害葉が90%減少

トマト

熊本県/50a

10日間隔で2回散布(7月)

ヨトウムシによる葉の欠損が大幅減




4. 使い方・適切な散布/設置手順


  1. 準備物:デルフィン顆粒水和剤、背負い式動噴またはドローン、水、展着剤(任意)

  2. 希釈倍率:1000倍(例:1gを1Lの水で希釈)

  3. タイミング:幼虫の発生初期(例:誘殺やフェロモントラップで発見直後)

  4. 手順ステップ

    • 希釈液を作成

    • 葉の表裏、果実表面にむらなく散布

    • 晴天時の朝夕の涼しい時間帯に施工

  5. 注意点:直射日光・高温を避け、散布後6時間以内の降雨は避けること

Tip

摂食量の多い高温期は散布間隔を短縮(5〜7日)することで効果を維持



5. 関連資材との相乗効果


商品名

目的

使用タイミング

フェロディンSL(フェロモントラップ)

発生予察、ハスモンヨトウ雄成虫の大量捕殺

通年(設置型)

トルネードエースDF

hハスモンヨトウ、オオタバコガ、ウワバ類などの大型チョウ目害虫防除

併用可能(圃場内環境による)

展着剤(アビオンE)

定着性向上

希釈液に添加


6. FAQ


  • Q1:デルフィンは収穫直前でも使用できますか?

    • A:はい、デルフィンは収穫前日まで使用が可能です。


  • Q2:雨が降ると効果はなくなりますか?

    • A:散布後6時間以内に降雨があると効果が低下するため、その点を避けてください。


  • Q3:展着剤は必ず必要ですか?

    • A:必須ではありませんが、葉面への付着性を高めるため、展着剤の併用が推奨されます。




7. まとめ


デルフィン顆粒水和剤は、オオタバコガやヨトウムシといった食害性害虫に対して、低リスクかつ有効な対策となる資材です。導入しやすく、安全性の面でも優れているため、施設栽培や有機農業において心強い選択肢となります。

まずは一度、試験的に導入してみることをおすすめします。



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